ようこそ「2003年豪州の旅」へ。

ネットもスマホもない世界で、自分と向き合うための唯一の手段だったこのノート。青いインクの滲みの中には、本編の行間から溢れ出した「本当の独白」が、今も当時の熱量のまま眠っています。

スマホもGPSもなかった時代――2003年ワーホリ回顧録を公開する理由

はじめに|2003年、スマホのない海外生活という「冒険」

2003年、私はオーストラリアでワーキングホリデー生活を送っていました。
今のようにスマートフォンもGPSもなく、海外SIMという概念すら一般的ではなかった時代です。

連絡手段は、公衆電話かネットカフェ。
毎日の出来事や感情は、ノートに手書きで残していました。
それが、当時の私にとっての唯一の「記録媒体」でした。

20年という時間が、記憶を少しずつ遠ざけていく

それから約20年が経ちました。
仕事や家庭に追われる日々の中で、あの頃の自分が何を考え、何に悩み、何を面白がっていたのか――
正直なところ、少しずつ曖昧になっていたのだと思います。

そんなある日、荷物の整理をしていて、当時の資料や日記帳が出てきました。
何気なくページをめくった瞬間、驚くほど鮮明に、当時の空気が立ち上がってきたのです。

街の匂い。
人との距離感。
言葉が通じない不安と、それ以上の高揚感。

文字として残された日記には、記憶の中では薄れていた「初めての海外生活の手触り」が、そのまま閉じ込められていました。

この連載で描きたいこと

この連載エッセイでは、当時書き残したワーキングホリデーの日記をベースに、
2003年という時代の空気感を、少しずつ紐解いていきます。

コンセプトは、

  • ノスタルジー
  • バックパッカー擬似体験

毎週1回の更新で、当時の出来事を振り返りながら、
「スマホのない海外生活」がどのようなものだったのかを、できるだけリアルに再現していくつもりです。

読んでほしいのは、こんな方です

  • ワーキングホリデーに興味がある方
  • 当時は行けなかったけれど、憧れを持っていた方
  • 同じ時代を生きてきた方

ワーホリと一言で言っても、その形は人それぞれです。
ここに書かれるのは、あくまで「私の選択」と「私の体験」の一例にすぎません。

それでも、
「こんなことをしていた人がいたんだな」
「自分だったら、どうしただろう」

そんなふうに、読み物として楽しみながら、少しでもワクワクを感じてもらえたら嬉しいです。

■ 時系列で読む|連載「2003年ワーホリ回顧録」

2003年のワーキングホリデー生活を、
当時の日記をもとに、時系列で綴っている本編連載です。

最初から順に読むことで、
「スマホのない海外生活」を疑似体験していただけます。

■ 1話完結で読む|ショートストーリー集

移動の合間や、何気ない日常の一場面を切り取った、1話完結のショートストーリーをまとめています。

どこから読んでも支障はありませんので、気になるタイトルからお読みください。