【必読】物語執筆の背景やコンセプトは👇から

【第4話】🏅 ブルーマウンテンの雪と14kmマラソン:2003年シドニーでの旅立ち準備
序章:青春の記録は、最後の熱狂へ
シドニー滞在3ヶ月が終わりに近づき、私の意識は完全に「旅の準備」と「シドニーでのやり残しをなくすこと」に向いていました。
この時期の日記は、まさにアクションと決意に満ちています。
「もう2ヶ月が過ぎてしまったなんて、本当に早いものだ。そろそろ本腰を入れて旅行の計画を立てなければと思う。それに、シドニーでできることは全部やっておかないと、きっと後悔してしまうだろう。」
(2003年7月4日の日記より抜粋)
学校生活は残りわずか。ここからは、肉体的にも精神的にも自分を追い込む、シドニーでの最終決戦が始まりました。
❄️ 大陸横断への試練:真冬のブルーマウンテンでのブッシュウォーキング
ラウンド(旅)を前に、私はユッキー(仮名)とブルーマウンテンへ1泊2日のツアーへ参加しました。と言ってもツアーは日帰りなので、ツアーの途中であえて離脱し(事前に許可はもらいました)、カトゥーンバで宿を取って自力で帰ってくるという自作のプランでした。事前に中古で手に入れた寝袋を担ぎ、これは大陸横断への予行演習です。
1.予想外の極寒と壮大な景色
真冬のブルーマウンテンは、想像以上の厳しさでした。
「最高気温7℃、最低1℃らしい。雪の積もった場所もあった。」
(2003年7月27日の日記より抜粋)
吐く息は白く、防寒具が必須の寒さ。しかし、日陰の部分が青く見える「Blue Mountain」の名の由来を感じさせる壮大な景色に、感動を覚えました。
2.旅への覚悟
観光客向けのトロッコ列車に乗った後、私たちは地元の道へと入っていきます。
「持ってきた寝袋は荷物と化していた。(中略)ブッシュウォーキングが始まり、すべての場所を回ってトータル5時間ほど。」
(2003年7月28日の日記より抜粋)
整備されていない道を重い荷物を持って歩き、体力の限界を感じます。しかし、次の言葉が、私の背中を押しました。
「ここで根をあげるわけにはいかない。これからはもっと重い荷物で歩くことになるだろう。自分を追い込もう。」
(2003年7月28日の日記より抜粋)
この体験は、旅の厳しさを知り、肉体的な覚悟を決める、貴重な機会となりました。

🏅 シドニー生活の達成感:6万人と走ったCity 2 Surf 14kmマラソン
シドニー生活の最後に、私たちは最も大きなイベントに参加しました。「City 2 Surf」です。
これはCityからBondiビーチまで、約14kmを走る大規模な市民マラソンで、当時の参加者は6万人を超えていました。
「俺たちはアフロのかぶり物をかぶり、顔にペイントして走った…というか歩いた。」
(2003年8月10日の日記より抜粋)
真剣に走るランナーもいましたが、大半は私たちのように仮装をして楽しむお祭り騒ぎ。ユッキーと写真を撮り合いながら、賑やかな雰囲気を楽しみました。
疲労困憊で迎えたゴール地点では、ビールとFish & Chipsを買い、寒さに耐えながら食べた最高の昼食。そして、もらった完走メダルは、シドニーでの3ヶ月を走りきった、青春の達成感そのものでした。


👇まだ続いているみたいです、懐かしい
City2Surf – Let’s Run Sydney Be part of the World’s Largest Fun Run. city2surf.com.au
🎓 ワーホリの総決算:震える声で語った語学学校の卒業スピーチ
そして、いよいよ学校の卒業式。最大の難関は、全員の前でのスピーチです。
「朝からドキドキして、勉強内容も頭に入らず、何も手につかなかった。」
(2003年8月1日の日記より抜粋)
前日の夜中まで緊張で眠れず、練習したスピーチは以下の通りです。
「I was a lazy student, because I was late to come to school every morning. I’m sorry. But I never absent myself for the Shark Hotel every Friday, because I love mach. I’m looking forward to drinking beer after graduation. Please come there, and let’s drink and talk a lot…」
自分の遅刻癖を自虐ネタにしつつ、感謝と毎週金曜日定例の「シャークホテル(お酒を飲むのはホテルが主流でした)」への誘いを織り交ぜた、私らしいスピーチでした。
シャークホテル
スピーチ後、「よかった」と声をかけてくれた仲間たち。そして、ピーター(仮名)がくれた「1ドルのコイン」には、別れのメッセージが添えられていました。
「とても良い思い出になった。とても良い一日だった。」
このスピーチを終えた瞬間、私のシドニーでの「学生生活」は完全に終わりを告げたのです。
🚀 大陸横断へのフィナーレ:長距離バスパスの確保と、旅立ちの決意
最後の1週間は、別れと旅立ちの準備に費やされました。
・移動手段の確保: Premire Motor ServiceのTropical Escape Passを購入。

シドニーからケアンズまで30日間乗り放題!
・銀行手続き: 大金を持ち歩かなくて済むよう、口座のプランを変更。
(ANZにはお世話になりました👇)
・最後の交流: オペラ観劇で出会ったRon(仮名)、全裸ビーチで出会ったMichael(仮名)など、シドニーでの最後の冒険を終える。

一番安いチケットでしたが今はとても買えない👇
そして8月10日。いよいよ出発前夜。
「ユッキーとも会い、俺が明日出発することを話すと、見送りに来てくれるとのこと。」
(2003年8月10日の日記より抜粋)
多くの出会いと別れ、失敗と成功を経験した3ヶ月間。手元には、旅の必需品である寝袋とバスパス。体には、14kmを走破した達成感。そして胸には、かけがえのない思い出と未来への決意。
私は、緊張と期待の入り混じった心境で、シドニーでの最後の夜を過ごしたのでした。
➡️ Next:青春を賭けた物語は、いよいよ大陸へ
シドニーで得た自信と、仲間との約束を胸に、いよいよ広大なオーストラリア大陸を巡る「ラウンド」が始まります。
しかし、その旅は始まった途端、孤独と過酷な現実を突きつけます。
・『コヨーテ・アグリー』と、6人の友人との切ない別れ。
・夜9時、人の気配がない街で直面した、旅の孤独。
・マリファナが飛び交う裏バッパーで試される、自分の道徳観。
次回:【第5話】コヨーテ・アグリーと「隠されたバッパー」:孤独なラウンドの始まり
お読みいただきありがとうございました。
この「青春を賭けた大陸横断」の全物語は、こちらの連載全目次からお楽しみいただけます。


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