【第12話】【2003年ワーホリ回顧録】青春を賭けた大陸横断と人生の答え

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パースからシドニーへ、4,000キロを超える果てしない旅の始まり。ホームに滑り込んできた銀色の車体を目にしたとき、本当の意味でこの広大な大陸と向き合う覚悟が決まった気がしました。

【必読】物語執筆の背景やコンセプトは👇から

スマホもGPSもなかった時代:2003年ワーホリ回顧録を公開する理由

【第12話】🚂 大陸横断列車:インディアンパシフィック号の2泊3日と、アデレードでのマンガの誘惑

📍 序章:パースでの最後の別れと、大陸横断列車/インパシの2泊3日

2003年12月3日、私はパースまで旅を共にしてきたヨシとマイと最後の別れをしました。およそ3週間の間、寝食を共にした仲間との別れは、やはり寂しいものでした。

私は、オーストラリア大陸を西から東へ横断する長距離列車、インディアンパシフィック号(インパシ)に乗り込みました。

「思っていたよりインパシはしょぼくてがっかりだったが、普通のバスや電車と比べるとずっと過ごしやすい。」

(2003年12月3日の日記より抜粋)

2泊3日、椅子の上で寝ることが確定したこの旅は、車窓の景色以外に何もすることがない「退屈との戦い」でした。私はひたすら『地球の歩き方』を読み、手紙を書き、映画を観て過ごしました。


🍞インパシ車内の奇跡:カビたパンが結んだ運命の再会と、人口2人の町クック

1.運命の再会とカビたパン

列車内では、旅のトラブルが思わぬ再会を生みました。

私は、1週間前に買ったパンが全てカビていることに気づかず食べてしまい、食料を失うというピンチに陥りました。困り果てていたその時、驚くべきことが起こります。

「食料がなくなり困っていたところ、ナオコに偶然会い、その話をしたら食料を分けてもらえた。助かった。(中略)ナオコとは思いがけない場所でよく会う。不思議な縁だ。」

(2003年12月3日の日記より抜粋)

シドニーのクラスメイト。またケアンズでも、そしてこの大陸横断列車の中でも、ナオコという旅仲間との運命的な再会は、旅の不思議な繋がりを感じさせてくれました。

2.町の名は

その中で1ヶ所20分ほど途中停車した町がありました。その名はクック(Cook)。なんと人口はたったの2人。

途中Cookという町に1度止まったが、人口2人とかいうし、本当に何もない。なんで停まるのか全くわからなかった。

(2003年12月4日の日記より抜粋)

当時はすぐに調べられるスマホもなく、何の疑問も抱かず、今の今まで記憶の片隅にも残っていなかったのですが、調べてみたら面白い歴史が学べました。(詳しくは👇をご覧ください)

【オーストラリア】正真正銘のゴーストタウン!週2回だけ人々が訪れる超僻地クック

上記のリンクにも同じ写真がありました。
今の感性があれば、もっとしっかり見て回ったのに、残念。。

🛋️ 目的地アデレードの誘惑:「日本のマンガ」でだめ人間化するワーホリのリアル

1.イケナイ誘惑:「だめ人間」化と葛藤

2003年12月5日、列車は南オーストラリア州の州都アデレードに到着しました。滞在予定は1週間。

宿は週泊まりで最も安いバッパー。観光スポットを一通り回りましたが、この旅の緊張の糸が切れたかのように、私は新たな誘惑に直面します。

宿の共用スペースには、なんと日本のマンガが大量に置いてありました。

「ここには日本のマンガがたくさん置いてあり、なんとなく読み始めたら止まらなくなった。これがこの後、俺をずるずると引き込むことになる。」

(2003年12月5日の日記より抜粋)

連日の過酷な移動と挑戦で疲弊していた私は、マンガに没頭し、観光計画が崩壊。気づけば昼過ぎまで寝て、夜中までマンガを読むという「だめ人間」と化していました。

2.アデレードでの危険な出会いと、バイク乗り・日本語教師との人生観を巡る語り合い

アデレードでの休息期間には、さまざまな出会いがありました。

昼間の散歩中には、立ち寄った教会で声をかけてきたゲイ疑惑のおじいちゃんに遭遇。「ハンサムだ」「グッドボディだ」などと言われ、手を握られたまま話されるという行為に、恐怖を感じて逃げ出しました。

教会はどこも程よく薄暗いんですよね。。

一方で、夜にはブリズベン近郊のトゥーンバで日本語教師をしているという同い年のジュンと意気投合。ダンスという共通点もあり、またかなり頭のキレる人で、自分にない視野を見せてくれました。

「人生で第2思春期だの、もっと経験を積みたいだの、話が深くて楽しかった。」

(2003年12月8日の日記より抜粋)

またこのバッパーは以前ライダーハウスとして栄えていたようで、バイク乗りの方たちがたくさんいました。中にはバイクが壊れ、1週間以上足止めをされている人もいました。これまであまり関わりのなかった人たちとの繋がりは新鮮で、自身の冒険心を刺激されます。

「俺もバイク乗りの端くれ。かなり刺激され、同じようなことをやってみたくなった。」

(2003年12月7日の日記より抜粋)

旅の終わりが見えてきたからこそ、人生観や将来について深く語り合える仲間の存在や、新たなテーマの模索が、心の支えとなりました。

ハマったマンガは少女漫画だったようですね。。

🛫 旅の最終章へ:メルボルンへの4つ星ホテル手配と、最後の闘志

だらだらとマンガを読んでばかりはいられません。この旅の最終目的地であるシドニーで再開する恋人との時間を有効活用するための旅行プラン、メルボルンへの準備を進めます。

「せっかくの旅行なので少し奮発して、2人で2日226ドルの4つ星ホテルに決めた。ちょっと高いが、たまにはぜいたくもいいだろう。」

(2003年12月10日の日記より抜粋)

レンタカーの手配も済ませ、すべてが順調に。この計画性の高さこそが、だめ人間化した自分を取り戻すための、最後の闘志でした。

アデレード最後の日、空港近くのアウトレットショップまで歩き、疲労困憊になりながらも、旅は確実に最終地点へと近づいていました。

常に歩いて見聞を広めます。

➡️ Next:青春を賭けた物語は、人生の答えへ

東海岸のラウンドから始まり、大陸横断という極限の旅を終えた私は、いよいよワーホリ生活の最終章へと向かいます。

次回からは、旅の最大の目的であった恋人との再会、そして「この旅の目的」を最終的に決めるメルボルン・キャンベラでの日々の記録です。

  • 帰還: 大陸横断を終え、慣れ親しんだシドニーへの帰還と、日常への復帰。
  • 再会:8ヶ月ぶりに会う恋人との、感動と照れくささが入り混じる時間。
  • 最後の決断: キャンベラでの口論と和解を経て、私の人生観を決定づける「帰国後の進路」に関する決断。
  • そして別れ: 友人たちと祝った盛大なバースデーパーティーと、空港での涙の別れ

次回:【第13話】ワーホリの終章:グレートオーシャンロード8ヶ月ぶり恋人との再会、そして人生の決断

お読みいただきありがとうございました。
この「青春を賭けた大陸横断」の全物語は、こちらの連載全目次からお楽しみいただけます。

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