【ワーホリ持ち物】コンタクトレンズは現地調達できる?|七日目のレンズ

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この記事の前半は、2003年の実体験をベースにした「ショートストーリー」です。
後半の「旅の舞台裏」に、コンタクトレンズの備え方・管理の考え方(※今の視点も含む)をまとめます。

※この記事にはプロモーション(アフィリエイトリンク)が含まれます。合う/合わないも含めて正直に書きます。


結論(忙しい人向け)

コンタクトは、旅の便利グッズというより、視力が弱い人にとっての生活インフラです。
現地調達の可否より先に、①必要枚数の見積もり、②洗浄液など周辺アイテムの補給、③最悪のときの代替(眼鏡)、の3点を押さえておくことが大切です。
そして一番重要なのは、無理をしない設計にしておくことです。


ショートストーリー|七日目のレンズ

2003年11月、アウトバックの真ん中。私たちの四駆は、赤土の大地をまっすぐ貫く一本のハイウェイを淡々と進んでいた。窓の外に広がるのは、乾ききった空気と、どこまでも続く荒野。そんな景色の中で、私の視界を支えていたのは、ちっぽけな「コンタクトレンズ」だった。

旅の準備をしていた頃、私はひとつ大きな見落としをしていた。使い捨ての1dayレンズを持ってきてはいたが、数ヶ月の放浪生活を支えるには、正直なところ枚数が足りなかった。1dayとして使い続けていては、いつかストックが尽きる。だから気づけば、本来その日に捨てるべきレンズを洗浄液につけて、翌日も使い回すことが日常になっていた。

西オーストラリアの荒野では、次に物資を補給できる場所が数百キロ先ということも珍しくない。手持ちのストックを慎重に使わなければ、目の前の絶景も、ぼんやりとした景色に変わってしまう。そんな状況で、私はある「禁じ手」を日常にしてしまっていた。

本来ならその日のうちに捨てるべき1dayレンズを、夜になると小さなケースに少量の洗浄液を入れて沈めていた。

砂漠の夜は驚くほど冷える。懐中電灯の心許ない光を頼りに、指先の感覚だけでレンズを外す。限られた洗浄液をケースに注ぎ、使い捨てのはずのレンズをそこにつける。ルール違反だと分かってはいたが、当時の私には、そうして寿命を延ばす以外に選択肢がなかった。

一晩、また一晩。それでも、使い捨てのはずのレンズは、一週間の再利用に耐えてくれた。朝、砂埃の舞う中でケースを開け、レンズを瞳に戻す。わずかな違和感のあと、視界は再びパースへと続く地平線を映し出した。洗浄液のボトルが少しずつ軽くなる不安と、ストックが尽きる焦り。その間で揺れながら、私は毎晩、小さなケースに明日の視界をそっと預けていた。

不衛生だと言われればそれまでだし、今の自分なら絶対に勧めない。それでも、あの乾いた風の中で、真っ赤な夕陽や野生のカンガルーの姿をしっかりと心に刻むことができたのは、あの”七日目のレンズ”のおかげだった。

パースの街にたどり着き、最後の洗浄液のボトルをゴミ箱に放り込んだとき、私の視界はまだ澄んだままだった。バックパックに生まれた少しの空白と、ようやくレンズを捨てられる安堵感。あの小さなケースは、間違いなく私の旅を「目元」から支えてくれていた。


旅の舞台裏|節約前提の旅で、コンタクトを使い回した

視力の悪い私にとって、コンタクトレンズの管理はとても大きな課題でした。眼鏡で過ごす日々も多々ありましたが、やはりアクティブに活動する際にはコンタクトレンズは必需品なので、朝一番でコンタクトを目に入れる作業が、日常のルーティンでした。

当時は今以上に現地の情報が無く、また処方箋がないとコンタクトを購入できなかった時代で、果たして現地でコンタクトが購入できるのかという不安がありました。そのため予め1年分(といっても1dayで3ヶ月間分くらい)のコンタクトを日本で購入し、また洗浄液も多めにバックパックに入れて渡豪した記憶があります。

結局現地で洗浄液は同じようなものがあったので購入しましたが、コンタクト自体は日本から持って行ったもので賄いました。次の町まで手持ちでつなぐというより、ワーホリ中は手元にあるコンタクトで乗り切るという想いが当初からあったので、かなり節約して使っていました。ただ褒められた対応ではないので、今だったらもう少し自分の身体を労わると思います。

今ではオンラインで購入できたりするので、状況はだいぶ変わりました。一方で、現地で診察を受けてコンタクトを購入するという体験もそれはそれで面白いと思うので、市街地を拠点にされる方は現地調達もプランに組み込んでみるのも良いかもしれません。


選び方|ワーホリのコンタクトで失敗しない3点

1) 「現地で買える前提」にしすぎない(特に地方・アウトバック)

次の補給地点が数百キロ先になる状況もあります。旅程が長距離・地方寄りなら、現地調達は保険扱いの方が安心です。都市部なら購入できる可能性は高いですが、地方では期待しない方が無難です。

2) 周辺アイテムをセットで考える(洗浄液・ケース・眼鏡)

洗浄液も多めに持って行きました。コンタクト本体だけでなく、洗浄液やケースが切れると詰みます。眼鏡も必ず予備として持っておくと、万が一のときに助かります。

3) 無理をしない運用(今の自分なら勧めない、という線引き)

1dayレンズを洗浄液で使い回すなど、今なら絶対に勧めません。旅は体験ですが、目は交換できないので、無理が前提の節約は避ける設計が大切です。予算と健康のバランスを考えて、無理のない範囲で計画することをおすすめします。


おすすめ

合う人:視力が弱い/眼鏡だけだと活動がしんどい/旅でも朝のルーティンを崩したくない
合わない人:目が乾きやすい/砂埃環境が苦手(→眼鏡中心+必要時だけコンタクト、などの併用が現実的な場合があります)


1dayタイプ(使い捨て・管理が楽)▶ 1dayコンタクトレンズ(楽天)

2weekタイプ(コスパ重視・洗浄液とセット)▶ 2weekコンタクトレンズ(楽天)

洗浄液(必需品・多めに持つと安心)▶ コンタクト洗浄液(楽天)

予備の眼鏡(万が一のとき・必ず持つ)▶ 軽量眼鏡(楽天)


よくある質問(FAQ)

Q1. ワーホリ中、現地でコンタクトは買えますか?
A. 買えますが、日本から持参する方がスムーズです。オンラインショップで買えるケースも増えていますが、度数の入力ミスや配送トラブルのリスクがあります。1年分を日本から持参し、現地調達は紛失時のバックアップと考えておくのが安心です。

Q2. 洗浄液は現地で手に入る?
A. スーパーや薬局で簡単に手に入ります。日本でもおなじみのブランドが並んでいるので、最初の1〜2週間分だけ持参し、あとは現地で大きなボトルを買い足すと荷物が軽くなります。

Q3. 1dayを複数日使うのはアリ?
A. 絶対にNGです。失明のリスクや感染症の危険があります。予算が厳しい場合は、2weekタイプを選んで正しくケアするか、眼鏡と併用する設計にしましょう。

Q4. 旅の中で一番怖いのは何?
A. ストックの管理不足です。ラウンド中やファーム滞在中は、配送に数週間かかることもあります。残り1ヶ月分になったら次を注文・購入する、というルールを決めておくと心に余裕が生まれます。


さいごに

旅の準備では見落としがちですが、コンタクトは旅の途中で生活そのものになります。
七日目のレンズは、褒められた工夫ではないけれど、あの景色を見届けるための、ぎりぎりの選択だったのだと思います。

▶ 次回:変換プラグの話
▶ 前回:水中カメラの話

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